全国の診療データ解析(日本・約1億2,570万人分)

日本における年齢層別の斜視の有病率と発症率(全国のレセプトデータによる全国規模研究)

Prevalence and Incidence of Strabismus by Age Group in Japan: A Nationwide Population-Based Cohort Study. Am J Ophthalmol 2024

本ページは、斜視に関する学術論文の紹介です。

Miyata M, Kido A, Miyake M、ほか/American journal of ophthalmology/2024年/PMID 38040322/DOI 10.1016/j.ajo.2023.11.022/論文の公開条件:CC BY 4.0(著者が翻訳・再配布を認めるオープンアクセス)

2026年10月に著者による訂正あり(発生率)。このページの発生率は訂正後の値です。訂正を読む(出版社サイト・英語)↗

要約

原文の要旨に書かれている範囲で、論文が述べている内容を独自の言葉でまとめたものです(原文の翻訳ではありません)。

目的

日本の人口全体で、斜視と診断された人の割合(有病率)と、新たに診断された人の割合(発生率)を年齢層ごとに調べ、あわせて斜視の種類ごとの内訳を推計した研究です。

方法

公的医療保険の請求データを全国規模で集めたデータベース(国内の診療報酬請求のほぼすべて、95%以上を含むとされています)を用い、2009年から2020年までの斜視の診断件数を年齢層別に数えています。そのうえで、2019年時点の有病率と1年間の発生率を算出し、斜視の種類ごとの割合を分析したと述べています。

結果

2019年の斜視の有病率は2.154%(2,709,207人/125,708,000人、95%信頼区間 2.152〜2.157%)で、学齢期と高齢期(とくに75歳以上)に高い二つの山があったと報告しています。種類別の内訳は、2009年から2020年までの観察で外斜視・内斜視・上下・回旋斜視に分けられた人のうち、外斜視(目が外側にずれる)67.3%、内斜視(目が内側にずれる)26.0%、上下・回旋斜視(目が上下方向や回転方向にずれる)6.7%で、上下・回旋斜視の割合は18歳以下で1.4%、18歳を超える年代で10.2%だったとしています。2019年の発生率は10万人年あたり215人(270,209人/125,708,000人、95%信頼区間 214〜216。2026年10月の著者による訂正後の値)で、新たに診断された斜視のうち上下・回旋斜視が占める割合は、18歳を超える年代(13.1%)のほうが18歳以下(1.4%)より高かったと報告しています。

結論

著者は、斜視全体の有病率と発生率を全国規模の人口データで示した研究は本研究が初めてであると述べています。あわせて著者は、上下・回旋斜視が子どもより大人に多いことから、この型の斜視が主に加齢と関連する可能性、および外斜視の割合が高いことから、日本人と他の民族とのあいだに遺伝的な違いがある可能性を挙げています。

注記(この研究の限界)

診療報酬の請求記録に基づく集計のため、受診していない人は含まれていません。また、診断名の記録をもとにした集計であり、一人ひとりの目の検査結果を確かめたものではありません。「加齢との関連」「民族差」は著者が可能性として述べた考察で、この研究で確かめられた事実ではありません。

用語の説明

有病率
ある時点で、その病気をもつ人が人口のうちどれくらいの割合いるかを示す数です。
発生率
一定の期間に、その病気と新たに診断された人がどれくらいいるかを示す数で、この研究では「10万人を1年間観察したときの人数」で表しています。
上下・回旋斜視
目が上下方向や回転方向にずれるタイプの斜視で、外側・内側にずれる外斜視・内斜視とは区別されます。
要旨の全文日本語訳(Google翻訳)を見る

訳注:原文の cyclovertical strabismus(上下・回旋方向の斜視)は、機械翻訳の誤りを直して「上下・回旋斜視」としています。発生率の数値は、2026年10月の著者による訂正に合わせて直しています。

この論文はCC BY 4.0で公開されているため、要旨の全文翻訳を掲載しています。翻訳はGoogle翻訳によるもので、機械翻訳のため誤りを含むことがあります。正確な内容は原文でご確認ください。

目的

日本人の年齢層別の斜視の有病率と発生率を調査し、サブタイプの割合を推定します。

研究デザイン

全国規模の人口ベースのコホート研究。

方法

この研究では、ほぼすべて(95%以上)のレセプトデータが含まれる全国レセプト・特定健康診査データベースを用いて、2009年から2020年までに斜視と新規に診断された患者数を年齢層別に調査した。 2019年の斜視有病率と1年間の発生率を計算し、各斜視サブタイプの割合を分析しました。

結果

斜視の有病率は2.154%(2709207/125708000;95%CI、2.152%-2.157%)でした。それは二峰性の分布を示し、学生と高齢者(特に 75 歳以上)の割合が高かった。外斜視、内斜視、上下・回旋斜視の割合はそれぞれ67.3%、26.0%、6.7%でした。上下・回旋斜視は 18 歳以下の患者ではまれで (1.4%)、18 歳を超える患者ではより一般的 (10.2%) でした。 2019年の斜視の発生率は10万人年あたり215人でした(270,209/125,708,000、95%CI、214-216)。全斜視サブタイプに対する上下・回旋斜視の年間発生率は、18 歳を超える患者(13.1%)の方が 18 歳以下の患者(1.4%)より高かった。

結論

これは、斜視の全体的な有病率と発生率を実証した初の全国的な人口ベースのコホート研究です。小児と比較して成人における上下・回旋斜視の有病率が高いことは、上下・回旋斜視が主に加齢に関連する斜視であることを示唆している可能性があります。外斜視の有病率の高さは、日本人と他の民族との遺伝的差異を示している可能性があります。

出典:Miyata M, et al. Prevalence and Incidence of Strabismus by Age Group in Japan: A Nationwide Population-Based Cohort Study. Am J Ophthalmol 2024. https://doi.org/10.1016/j.ajo.2023.11.022/ライセンス:CC BY 4.0/原文からの変更:英語の要旨を日本語に翻訳(Google翻訳・2026年9月8日取得)。cyclovertical strabismus の訳語を「上下・回旋斜視」に、「>18 years」の訳を「18歳を超える」に直し、発生率の数値を2026年10月の著者による訂正(https://doi.org/10.1016/j.ajo.2026.09.021)に合わせて直した(2026年10月16日)

読むときの注意

このページは論文の内容を紹介するもので、研究の良し悪しを評価したものではありません。数字や結果は原文の要旨に書かれた範囲で紹介しており、個別の症状の診断や治療の判断は、診察を担当する医師にご相談ください。正確な内容は原文(PubMed/出版社ページ)でご確認ください。

この調査結果の前提と注記

斜視手術件数 全国調査(2023–2025)/調査結果と施設の一覧。掲載内容は予告なく更新される場合があります。最終更新日:2026年11月4日

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